自己啓発本は本当に意味がないのでしょうか?
自己啓発本は成長と自己実現を目指すために書かれているものですが、その効果に疑問を持つ人も少なくありません。
今回は、自己啓発本がなぜ「意味がない」と言われるのか、そして自己啓発本の効果的な活用法について掘り下げてみましょう。
自己啓発本は応用的な知識に焦点を当てている
例えば、あなたが英語を流暢に話せるようになりたいとします。
もし少しでも英語を話せる状態であれば、新しい単語や会話のフレーズを覚えるのは比較的簡単です。
一方で、英語を全く知らない人がゼロから学ぶ場合、単語や文法を一から学ぶ必要があるため、前者と比べてより多くの時間と努力が必要となります。
とはいえ、ゼロからのスタートだったとしても、基礎からしっかりと勉強すれば、日常会話がスムーズにできるレベルには誰でも到達できます。
ただし、そのレベルから英語を完璧にする――つまり100点を目指すのは、イチから学ぶよりさらに難易度が高くなります。
発音や聞き取り、複雑な文法、スラングや慣用句の理解など、完璧にするにはさまざまな要素を学ぶ必要が出てくるからです。
この例と同じように、ある程度のスキルや知識をすでに持っている人が、さらに高いレベルを目指すのに活用するものが自己啓発本です。
つまり、現在の技術や知識を応用し、さらに発展させるための補助ツールとして使う教材と言えます。
自己啓発本は実践で試行錯誤することで真価を発揮する
多くの人が自己啓発本を読んでも、その後の行動に活用できていないのが現実です。
情報を集めて満足するだけで、情報の本質を理解するところまで達していません。
本質を理解するためにも、「これはいいかも」と思った内容を実践して、フィードバックをするところまでをセットにすることが大事です。
自己啓発本の多くは著者の理念や経験に基づいており、全ての人にとって有効に働くとは限りませんが、自己成長のための有用な情報やヒントが隠れていることもあります。
日々精進していく中で行き詰まったときほど、新しい視点が必要になってきますので、その状態になって初めて自己啓発本の情報が真価を発揮します。
「1つでも自分の生活を豊かにできる糧となればラッキー」程度の感覚で試行錯誤することがオススメです。
合わなければ止めればいい――ここでも即行動の精神が活きてくるんですよね。
自己啓発が効果を発揮しない前提条件がある
自己啓発本を読んでも成果を実感していない人の方が多いイメージです。
一方で、成果をしっかり出している例があることも事実です。
この両者の違いは何なのでしょうか?
それは「成功体験の多さ」が関係しています。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
補足 高額の自己啓発セミナーに投資すべき?
高額な自己啓発セミナーへの投資は、多くの場合必要ではないと私は考えています。
これは、過去に自身がそうしたセミナーに参加した経験に基づくものです。
1. 自己啓発セミナーの必要性について
モチベーションの向上や成功への「鍵」となる秘訣を提供する場として自己啓発セミナーがあるとはいえ、実践に活かせる人は少ないのが現実です。
その理由の1つに、「高い参加費を支払ったこと」による満足感が、行動を妨げることが多いからです。
また、セミナーで提供される情報は、他の手段でも容易に得ることもしばしばあり、現代の情報豊富な環境では高額セミナーへの投資は必ずしも最良の選択にはなりません。
中には、「人生を変える」願望を利用し、「覚悟を示すために高額な投資が必要」という誘い文句を用いるセミナーがあります。
確かに、背水の陣を敷くことで行動力は促されると思いますが、借金を負うリスクを背負ってまでその選択をするのが正解なのでしょうか。
加えて、高額商品を買ってもらうための工夫――あなたを誘導する様々な「あまい言葉」や「ストーリー」など――を相手側は用意しています。
商品の価値を錯覚されるリスクもありますので、高額商品は「大抵の人にとってコスパが合わない商品」だという前提で考えておきましょう。
2. プロフェッショナルになったら選択肢には入ってくる
仮に高額の自己啓発セミナーを検討しても良いタイミングがあるとすれば、自身のビジネスにおいて安定して稼げるようになった場合に限られます。
余剰資金の一部を自己研鑽のために活用するのであれば、高額の自己啓発セミナーも選択肢に入るでしょう。
プロフェッショナルとしての段階においては、セミナーから得られる新たな知見や他業種の専門家との交流が、キャリアやビジネスの成長に役立つ可能性があります。
いずれにせよ、自己啓発セミナーへの投資は、その人が置かれている状況によって異なります。
まずは今ある環境で可能な行動に集中し、小さな一歩を踏み出すことが最も重要です。
まとめ 自己啓発本の本質的な価値とは何か
結局のところ自己啓発本は道具に過ぎません。
自己啓発本は、私たちの成長と自己実現を促すための重要な「材料」としての役割があり、得た知識をどのように日常生活や実践に生かすかが鍵となります。
読んだことを深く理解し、得た知識を自分の行動や習慣にうまく落とし込めれば、自身の成長につなげることができるでしょう。
自己啓発本を読むことは始まりに過ぎず、実際の成長はそれをどのように生活に取り入れて行動できるかにかかっていることをお忘れなく。
それでは、良き日常でありますように。