「人生の目標」を達成したいと願うものの、途中で挫折してしまった経験はありませんか?
新年の抱負やキャリアのゴールなど、多くの目標が途中で棚上げになってしまう原因のほとんどが、目標が明確になっていなかったり、進捗状況を実感できなかったりする。
この記事では、そんな課題を解決するシンプルな方法、「シール法」について詳しく解説します。
心理学の理論に基づいたこの方法は、視覚化と達成感を活用して目標達成をサポートします。
今日から簡単に始められるシール法を取り入れて、人生の目標を着実に実現するための第一歩を踏み出しましょう。
目標達成の基本はSMART目標に示されている
目標をより具体的にするための手法としてよく話題に挙がる目標設定法です。
以下の5つの要素が全て満たされた目標が好ましいとされています。
- Specific(具体的):明確にわかりやすい目標設定
- Measurable(測定可能):成果や進捗を数値化する基準を設ける
- Achievable(達成可能):現実的に実現可能な目標
- Relevant(現実的):自分にとって重要で意味のある目標
- Time-bound(期限付き):達成期間を明確に設定する
ところで、目標によっては進捗を測定するのが難しい場合ってありませんか?
特に、人生を通じて達成するような目標――使命にあたる目標においては、測定方法が曖昧になることが多くあります。
目標達成のための行動モチベーションに大きく関わっているのが、「測定可能であるか(Measurable)」という部分です。
このような目標の場合、行動回数や実働時間で測定するのが具体的な測定方法として有効です。
そのための補助ツールとして相性が良いのが、今回紹介する方法です。
目標を測定可能にするシンプルな方法 シール法とは?
この方法は、目標の進捗を視覚化して「シールを貼る」という、小さな達成感を積み重ねることでモチベーションを高める手法です。
心理学者B.F.スキナーのオペラント条件付けの理論を応用した手法です。
スキナーの実験では、報酬によって行動が強化されることが明らかになっていますが、その報酬として活用しています。
【参考文献】
「スキナーの実験」(B.F. Skinner, 1948)
「報酬や罰を通じて行動を強化できる」という心理学の原則を示した実験
シール法の効果:視覚化で得られる3つのメリット
- やる気を維持しやすい
シールが集まるたびに「進んでいる」という実感が湧き、やる気が高まりやすくなります。
加えて、測定基準が「行動」であるため、結果が出にくい場合でも前向きに取り組み続けられます。
シールを貼る行為そのものも作業としての楽しさを感じやすく、やる気の維持を後押ししてくれます。 - 記録する手間の軽減
「記録をつけること」と「成果」は密接に関係しています。
その一例として、家計簿をつけることで支出が把握でき、節約につながるというデータがあります。
この方法は「シールを貼るだけ」なのでより手間を省ける手法と言えます。 - 行動の習慣化
行動を継続することで、はじめて習慣化につながります。
「小さなタスクをこなしてシールを貼る」という行動を毎日繰り返すことになるため、自然と行動が習慣化していきます。
シール法の活用方法と3つの実践ポイント
1.予め作った明確な目標をもとに細かな行動を具体化する
まずは、事前に立てた明確な目標の達成のために、必要な行動を考えましょう。
たとえば、「10分間のウォーキングをする」「新しい単語を1つ覚える」など、シンプルで明確なタスクを考えます。
※シール法を活用する場合、タスクの完了回数を目標にすると効果的です。
【参考】SMART目標の立て方
2.行動を記録するツールを準備して、達成したらシールを貼る
手帳、カレンダー、専用の記録ノートなどを用意し、実際にタスクを達成する毎にシールを貼っていきます。
まずは、「振り返りとシールを貼るための時間」を確保しましょう。
- 時間が経過するほど、さまざまな理由で予定がずれやすい
- 一日のモチベーションは朝一番の気分で決まりやすいこと
上記を踏まえると、朝の時間に確保することを特におすすめします。
3.ご褒美を設定する
ルールはなるべくブレない方が良いので、「ご褒美設定」を事前に決めることをおすすめします。
- 「30枚貯まったら好きなカフェでコーヒーを飲む」
- 「100枚貯まったらお気に入りの映画を見る」
上記のような「なるべくお金がかからない手軽なご褒美」がおすすめです。
まとめ
- SMART目標を基に明確な目標を設定することが大切
特に「Measurable(測定可能)」を意識することで、進捗を実感しやすくなります。 - シール法は、進捗を視覚化してモチベーションを高める効果がある
シールを貼るだけで記録が簡単になり、行動の継続や習慣化をサポートします。 - 具体的な活用方法としては、タスクを小さく具体化し、シールで達成を記録する
一定数シールがたまったら、小さなご褒美を設定することで達成感を味わいながら継続できます。
まずは気軽に取り組めるタスクを1つ決め、シール法を始めてみましょう
このシール法は、私が小学生の頃に勉強習慣がなかった状態から毎日自主的に勉強できるようになった手法です。
特に、人生の目標のような曖昧な目標を測定する際に活躍できる手法なので、ぜひこの方法を実践して、あなたの目標の達成につなげてくださいね。
今回の記事が、これからの人生に役立てば幸いです。