✅ムダなストレスを減らし、気持ちを安定させる方法がわかる
✅「影響の輪」と「関心の輪」を理解し、行動の質を上げられる
✅意識を向けるべきことに集中し、より充実した毎日を送れる
日々のストレスや不安の多くは、「自分ではどうにもできないこと」に気を取られることで生まれています。
天気の悪さに落ち込んだり、他人の態度に振り回されたり――そのときの感情は、本当にあなたが欲しいものなのでしょうか?
日常がもっと楽になり、行動への意欲を得られるかどうかは、「いかに自分がコントロールできることに集中するか」にかかっています。
本記事では、ストレスの軽減をしながら自己成長に大切な考え方である「影響の輪」と「関心の輪」について詳しくお伝えします。
今のうちに理解し、これからの人生に応用していきましょう
1.影響の輪と関心の輪とは何なのか?
✅影響の輪:自分が直接影響を与えられること
⇒自分でコントロールできること
✅関心の輪:自分が気に掛けている全てのこと
⇒自分でコントロールできないことも含まれる
🔹天気や気候の変化
🔹政治の動きや世界情勢
🔹会社の経営方針や業績
🔹家族や友人の健康や行動
🔹SNSでの評価や他人の意見
🔹自分の考え方や行動
🔹仕事の進め方や努力の仕方
🔹他人への接し方やコミュニケーションの取り方
🔹健康管理や生活習慣の改善
🔹時間の使い方やスキルの向上
関心の輪に囚われるとストレスが増える
🔹ニュースで流れる社会問題に怒りを感じる
🔹職場での評価や上司の態度に不満を持つ
🔹友人や家族の反応に一喜一憂する
感情は行動に影響を与える
関心の輪の問題にエネルギーを使いすぎることで、ストレスをため込みがちです。
感情は行動を強く左右し、特にネガティブな感情は「回避行動」や「決断の先送り」を招くことが指摘されています。
心理学の研究において、長期的にストレスを感じる環境では、自己効力感(self-efficacy)が低下し、回避行動をとりやすくなる報告があるほど、ストレスの管理は重要です。
🔹本来やるべきことを後回しにしてしまう
🔹感情的になりすぎると衝動的な行動を取ってしまう
🔹集中力が低下し、ミスや非効率的な行動が増えてしまう
関心の輪の問題にエネルギーを使いすぎると、ストレスが増え、無力感に陥ってしまい、結果的に行動や選択に影響を与えてしまいます。
■ウィルパワーと決断疲れ
何事においても気分が乗らなかったり、疲れているときに何かをしようとしてもうまくいかないことがあります。
この理由の一つは、「ウィルパワー(意志力)の消耗」によるものです。
たとえば、一日中SNSのコメントやニュースに反応していると、やることがあったとしても行動そのものが億劫になることがあります。
どうでもいいことに気を取られすぎると大事なことに時間を使えなくなるため、意識して行動する必要があります。
【参考】もう悩まない!意志力(ウィルパワー)を効率よく使うための3戦略
影響の輪に集中すれば、主体的に生きられる
成果が出ることで影響の輪を広げることができるので、結果的に関心の輪であった事柄に対処することもできるようになります
🔹仕事の不満:自分のスキルを磨き、評価を高める
⇒仕事のスキルを磨くことで、周囲の評価が変わるって、今までうまくいかなかった提案が通るようになる
🔹人間関係の悩み:相手の態度ではなく、自分の接し方を改善する
⇒人間関係での対応を工夫することで、相手の態度が軟化して、悩みがなくなる
🔹健康やライフスタイルの課題:小さな改善を積み重ねる
⇒健康管理を続けることで、長期的に体調が改善して、行動的になる
その結果、最初はコントロールできないと思っていたことでも、やがて状況が変わることがあります
2.影響の輪と関心の輪を日常生活で活用する方法
① 仕事のケース:上司の態度vs.自分の仕事の質
状況: ある社員が「上司が厳しすぎる」「評価が不公平だ」と不満を持っている
⇒上司の態度は「関心の輪」であり、自分ではコントロールできない。
✅上司の態度を気にするのではなく、自分の仕事の質を高める
✅仕事の成果を明確に示すことで、評価が変わる可能性がある
✅新しいスキルを身につけ、より良い評価を得る努力をする
② 人間関係のケース:相手の反応vs.自分の言動
状況: 友人やパートナーとの会話で、「自分の話に興味を持ってくれない」と感じる
⇒相手が自分の話に興味を持つは「関心の輪」であり、自分ではコントロールできない。
✅どのような話し方をすれば相手が興味を持つか工夫する
✅相手の話をよく聞くことで、より良い関係を築く
✅コミュニケーションのスタイルを変えてみる(質問を増やす、共感を示す)
③ 健康管理のケース:天気や体調vs.自分の生活習慣
状況: 「晴れだったら〇〇なのにな」「体調が良ければ〇〇なのにな」と感じる
⇒天気や体調の変化そのものは「関心の輪」であり、自分ではコントロールできない。
✅天気が悪くても気分を保てるよう、室内でもできる習慣をつくる(軽いストレッチや読書など)。
✅体調が優れないときに備え、普段から睡眠や食生活を整える。
✅環境に左右されず、モチベーションを維持するためのルーティンを作る。
3. 影響の輪と関心の輪を見分けてストレスフリーになる
厳密にいうと、「ポジティブな感情」も含みますが、感情を強く揺さぶるものの多くは、関心の輪に属しています。
だからこそ、目の前の出来事に対して「これは関心の輪なのか、それとも影響の輪なのか」を意識することがとても大切です
影響の輪と関心の輪を明確に分けるコツとかあれば……
影響の輪と関心の輪を見分けるコツ2選
✅「今の自分が、その問題に直接影響を与えられるのか?」について考える
⇒「今すぐに自分ができることがあるか?」を基準に判断する。
🔹もし「何もできない」と思ったら、それは関心の輪の問題
✅「その問題の原因は、自分自身にあるのか?」を考える
⇒「自分の行動次第で解決できるか?」を考えてみる
🔹もし「自分では変えられない」と思ったら、それは関心の輪の問題
関心の輪に囚われないために
関心の輪にある問題にばかり意識を向けてしまうと、ストレスを感じやすくなります。
問題・課題は、自分が優先したいことを明確にしたうえで、「自分が影響下に入れるように行動する」か「手放す」かの選択が必要です。
そこで大切なのは、「今の自分がやりたいことなのか?」を意識することです。
✅自分が本当に影響を与えられるもに集中する
✅関心の輪の問題は、「手放す」か「影響を与えられるように行動する」かを選ぶ
この選択を習慣化することで、ストレスの原因を和らげ、より自由な毎日を送れるようになります。
後悔しない選択をするにはどっちが必要?自分軸or他人軸?
そのため、他人軸の考え方で選択をしてしまったときに「後悔してしまうこと」がしばしばあります。
7つの習慣では、インサイドアウトとアウトサイドインという考え方が紹介されており、人生を通じて習得を目指す考え方の一つと言えるでしょう
✅インサイドアウト:自分の価値観を基準に選択する
✅アウトサイドイン:他人の意見や環境に流されて選択する
インサイドアウトの考え方は超高難易度のスキル
7つの習慣では「インサイドアウト」の考え方が推奨されていますが、実際にインサイドアウトを実践するのは非常に難しいです。
というのも、私たちは「外部の影響を受けやすい世界」を生きているからです。
ストレスの大半は「外部の出来事」に影響を受けて「他人軸の思考(=アウトサイドイン)」に偏るときに感じやすくなります。
実際、私が感じていたストレスの原因を特定したところ、例外なく外部に起因するものでした。
🔹行動で精いっぱいなところに、自分にとって重要ではない仕事を押し付けられる
🔹不意に入ってきたニュースの内容に苛立つ
🔹努力しているにもかかわらず、周りが成果を挙げていることにプレッシャーを感じる
この状態では、「本当は望んでいない選択」をしてしまい、後悔することが増えてしまいます。
■後悔しない選択をするために
逆に、自分軸で考えること(=インサイドアウト)ができれば、自分にとって納得のいく選択ができるようになります。
「ここを意識するだけで人生が大きく変わる」と断言できるほどこの考え方は重要です。
✅日々の決断において、「本当に自分が望んでいる選択なのか?」を確認することが大切
⇒他人軸(=アウトサイドイン)の選択は、大抵の場合、あなたの本当の望みではないから
4.影響の輪を広げるために役立つ3つの行動習慣
影響の輪を広げる行動習慣①:少し頑張れば影響の輪にできることを目標にする
影響の輪を広げるためには、「今自分ができないこと」に対する行動が必須
「今自分にできることがから始めよう」という言葉をよく目にしますよね。
たしかに、何もしないよりは大切な心がけではありますが、「現段階でできること」は影響の輪の範囲内の行動であるため、広げるためにはその行動だけでは不十分です。
そのため、「少し頑張らなければ達成できないこと」を行動目標にすることをおすすめします。
✅「現段階でできないこと」の中で、頑張れば達成できるような目標を決めてみる
例:
🔹英語が苦手な人が、「英語を使って旅行ができるようになること」を目標にして、英会話スクールに通う
影響の輪を広げる行動習慣②:小さな行動を積み重ねる
毎日1%の頑張りを積み重ねると、1年後には約37倍(1.01の365乗≒37.78)進歩できる
「30代辺りから頑張っている人とそうでない人の差が明確に見えてくる」という話を耳にした人もいるかもしれません。
上記の計算をすると、同じスタートでも10年間で約5929兆倍(1.01の3650乗)の差が出る計算なので、納得と言わざるを得ません。
少しの頑張りでも1年後には大きな成果として差が出てきますので、「昨日の自分より成長できる行動は何か?」という視点を日ごろから意識して過ごしましょう。
✅目標を「1日数分で完結できる内容」まで細分化して、毎日の行動として実行する
例:
🔹「1冊365ページの本を読み切ること」が目標であれば、「1日1ページ読んで気づきや学びをノートに書き出す」のように細分化して挑戦してみる
影響の輪を広げる行動習慣③:毎日を心地よさで満たすことを意識する
影響の輪を広げることは心に負担がかかる
影響の輪を広げるためには、「未知の領域(関心の輪)」に踏み込んで行動を積み重ねることが必要です。
ただし、その過程でストレスの影響を感じやすくなるため、適切な対処が大切です。
✅「感情が安定する行動」を習慣化する
例:
🔹運動習慣(フロー状態に入りやすい)
🔹感情を分析する時間を設ける(気持ちが落ち着く)
🔹その他「心地よい気持ちになれる行動」全般(心が鎮まる行動であれば何でも良い)
5. まとめ
- ストレスやモチベーションの低下は、多くの場合、関心の輪に意識を向けすぎていることが原因
- 影響の輪を広げるために、その出来事ではなく、今すぐできる行動に焦点を当てることが大切
- 少し頑張れば達成できる目標を設定し、行動を積み重ねることで、徐々に影響の輪を広げられる
✅目の前の問題が「関心の輪」か「影響の輪」かを見極める習慣をつける
✅自分がコントロールできることの中から、具体的な行動を一つ決めて実践する
✅少し努力すれば達成できる目標を立て、小さく行動を始めてみる
大切なのは、影響の輪を広げるために「今できること」から始めることです。
今日から小さな一歩でも良いので行動を積み重ねていきましょう。