失敗学

目標達成を妨げる失敗パターンとは?行動継続できない原因と対策5選

行動を続けようと思っても、いつのまにかやめてしまったり、「やっぱり無理かも」と感じてしまったりすることはありませんか?

計画を立てるときは自信があっても、いざ続けてみると気持ちが揺らぎやすいのが現実です。

では、なぜ途中で失敗してしまうのでしょうか?

それには、意外と多くの人に共通する「失敗パターン」が関係しています。

この記事では、行動の継続を難しくする要因を5つのパターンに分け、それぞれに効果的な対策もあわせてご紹介します。

この記事を参考にしながら、日々の行動を見直し、目標に向かって着実に進むためのヒントを見つけてみてください。

行動継続に失敗する原因を把握する

目標に向かって行動を続けるには、まず失敗の原因をしっかりと把握し、その原因に合わせた対策を取ることがとても大切です。

多くの失敗の背景には「状況にうまく対応できていないこと」が関係しています。

だからこそ、自分が「どんな場面で行動が続かなくなるのか」を把握し、あらかじめ対策を準備しておくことが成功のポイントになります。

失敗を防ぐためのポイント

失敗の原因を振り返ってみると、「事前に対策をしていれば避けられたかもしれない」と気づくこともあります。

行動を計画するときは、「もし失敗するとしたら、どんな原因が考えられるだろう?」と自問することを癖づけて、あらかじめ失敗のリスクに目を向けて対策するようにしましょう。

多くの人は、計画を立てる際に「このまま順調にいくはず」と思いがちです。

しかし、予想外の出来事や急な環境の変化に対処する準備が不十分だと、思いもよらない問題が発生した際に対応できず、継続が困難になることも少なくありません。

たとえば、急に予定が変わったり、集中しづらい環境に置かれたりしたときに備え、あらかじめ「代わりのプラン」を用意しておくと、行動が途切れにくくなります。

こうした「失敗のパターン」を理解し、状況に応じた対策を取ることで、目標に向かって確実に行動を続ける力が身についていきます。

まずは、どのような場面で行動継続が途絶えやすいかを考え、それに応じた対策を試行錯誤してみましょう。

失敗パターン5選と対策

行動がうまく続かない原因には、いくつか共通するパターンがあります。

ここでは、行動が失敗しやすいポイントを5つに分けて、その具体例とともに紹介します。

これらの原因を知ることで、行動の失敗を防ぐためのヒントが得られるかもしれません。

行動を続けるにはどうすればよいか、一緒に考えてみましょう。

1.計画に問題があって失敗するパターン

計画に関してよく見られる失敗の原因として、現実的でない目標設定や曖昧なゴール設定があります。

特に行動を始めたばかりのときは、あれもこれもと多くの事に手を出してしまいがちです。

このような場合、エネルギーや集中力の分散を招いてしまい、どれも中途半端に終わってしまうことが多いので、避けた方が無難でしょう。

あれこれ手を出してしまう

やる気のある人ほど、「これも良さそうだ」「あれも試したい」といろいろなことに手を出しがちですが、かえって継続を難しくする原因になってしまいます。

たとえば、運動を始める際に、ジョギング、ヨガ、筋トレ、ダンスなど、複数の活動を同時に始めると、時間やエネルギーが分散され、結果的に、どれも中途半端に終わりがちです。

このように、同時に多くのことをやろうとするのはモチベーションの低下を招き、継続しづらくなります。

「まずは1つに絞り、それを習慣化することから始めましょう。」(ポイント)

現実的ではない目標を立ててしまう

「1ヶ月で体重を5kg減らす」といった大きすぎる目標も失敗の原因になります。

現実的に達成可能な範囲を超えた計画は、途中で挫折してしまうことが多いです。

たとえば、忙しい社会人が平日毎日1時間の運動を続けるのは難しく、すぐに「やっぱり無理かも」と感じてしまうこともあります。

過去の実績や現実のスケジュールも考慮しながら、無理のない範囲で計画を立てることが重要です。

明確なゴールラインを設定していない

目標が曖昧だと、ゴールが見えず、やる気を失いやすくなります。

たとえば、「英語が話せるようになりたい」とだけ決めて勉強を始めても、どのレベルを目指すのかがはっきりとしないため、途中で気持ちが折れやすくなります。

具体的に「TOEICで700点を取る」や「日常会話ができるレベル」といった目標を設定することで、進捗が把握しやすくなり、達成感も得られるため、行動の継続につながります。

まずは、現実的な目標設定と明確なゴールを意識し、自分のペースで少しずつ進めていくことが成功のカギです。

2.状況にうまく対応できずに失敗するパターン

環境や予測できない状況に柔軟に対応する準備が整っていないと、計画が途切れてしまうことが多くあります。

このような場合には、代替案や環境の工夫が必要になるでしょう。

イレギュラーな事態への対処法がない

計画通りに進めていても、急な予定変更や予想外の事態が起きると、それをきっかけに行動の継続が困難になることがあります。

たとえば、「平日は毎日30分運動をする」と計画していたのに、急な残業や家族の用事が入ってしまうことで、途端に続けられなくなってしまうこともよくある話です。

このような場合には、「予定外のことが起きたときにどうするか」をあらかじめ考えておくことが大切です。

忙しいときには、短時間でできるエクササイズに切り替えるなど、柔軟に対応できるようにしておくことで、計画を途中で断念せずに続けやすくなります。

環境が集中を妨げる

行動の継続には、環境も大きく影響し、周囲に気を散らす要因があることで集中が難しくなります。

たとえば、自宅で仕事や勉強をしようとしても、テレビ、スマートフォン、家族の会話などがあると気が散りやすいものです。

この場合は、集中しやすい環境を整えることが大切です。

静かなカフェや図書館に行って作業する、自宅でも専用の作業スペースを設ける、スマートフォンを別の部屋に置くといった工夫をしてみましょう。

集中力を維持しやすくなり、行動の継続に役立つはずです。

3.心と感情が原因となって失敗するパターン

行動が続かない原因の一つに、心や感情が大きく影響することがあります。

精神面の問題は、モチベーションや自分のちからを信じる気持ち(=自己効力感)、また過去の失敗への恐れなどに左右されやすく、行動の継続を困難にさせることがよくあります。

こうした状況に対して、心の持ち方を少し変えてみたり(=リフレーミング)、自己効力感を高めたりする工夫が効果的です。

義務感による意欲の低下

「毎日やなければならない」という義務感が強すぎると、楽しさや興味が薄れてしまい、行動を続ける意欲がどんどん減っていきます。

たとえば、「毎日勉強しなければならない」という気持ちで始めたことが、次第にプレッシャーになり、ストレスが増す原因になりかねません。

こうした場合は、「やってみたい」や「達成感が得られる」といったポジティブな気持ちを意識して持つことが大切です。

義務ではなく、少しでも興味や楽しさを感じられるように心がけると、行動が継続しやすくなります。

モチベーションの波に振り回される

モチベーションが上がったり下がったりするのは誰にでもあることです。

しかし、モチベーション頼みの状態で放置していると、気分が落ち込んでいるときやストレスが溜まることで行動が止まる原因にもなりかねません。

たとえば、「やる気がでたらやる」と決めてしまうと、気分に左右されやすく、天候や体調、周囲の状況によって行動が変わってしまうことも多くあります。

このような場合、気分や感情に頼らず、毎日の行動を「ルーチン」として取り入れると良いでしょう。

決まった行動をすることで、感情の影響を最小限に抑え、行動を継続しやすくなります。

やる気やモチベーションは感情に左右されやすいため、天候や体調、人間関係のトラブルといった外的要因で簡単に変動します。

このような場合、感情に頼らず「決まった行動を日課にする」「ルーチン化する」といった方法で、感情の影響を最小限に抑えることが大切です。

過去の失敗に対する過剰な恐れ

過去に失敗した経験がトラウマになっていると、「また失敗するかもしれない」と不安が先行し、挑戦を避ける傾向があります。

特に完璧主義の人は、少しのミスでも自分を責めてしまうことがあり、結果として「また失敗するだろう」と考え、行動の継続が困難になちがちです。

この場合、失敗を「成功のための学び」としてとらえることで、行動が継続しやすくなります。

失敗を恐れずに、その経験を活かして次に進む姿勢が大切です。

自己効力感の欠如(行動が結果につながるという自信の欠如)

自己効力感が低いと、「どうせ無理だろう」という気持ちが先行して、行動に必要なエネルギーが不足してしまいます。

特に新しいことを始めるときや、過去に似た経験で失敗したことがある場合において、この「自信の欠如」が原因で行動が続かなくなることが多くあります。

この場合は、小さな目標を立てて少しずつ達成感を積み重ねて、自己効力感を高めるところから始めましょう。

成功体験が増えると、「自分にもできる」という自信が自然に育ち、行動を継続しやすくなります。

4.成長や成果へを意識できずに失敗するパターン

行動を続ける上で、成長や成果を意識することはモチベーションを維持するのにとても重要です。

成長の実感がないと、どうしてもやる気が下がりやすくなります。

特に、短期間で成果が出ることを期待しすぎると、うまくいかないと感じたときに続ける意欲が失われがちです。

努力した分だけ成果が出るという誤解

「頑張ればすぐに結果が出る」と思い込みすぎると、思うような成果が出ない場合にモチベーションが急激に低下することがあります。

たとえば、ダイエットを1週間続けても体重が減らないとき、「これだけ頑張っているのに、なぜ?」という複雑な気持ちからやめたくなってしまうこともあります。

しかし、短期間での成果が見えづらいことは多く、特にダイエットやトレーニングといった分野では、長期的に行動を積み重ねることが大事です。

この場合、行動と結果をすぐに結びつけるのではなく、「少しずつの積み重ねが大事だ」と考えると、続けやすくなります。

長期的な視点がないと失敗しやすい

すぐに成果が見えないと、「やっても意味がないのでは?」と感じてしまい、途中でやめたくなることがあります。

前述したダイエットをはじめとして、筋トレや語学学習など、成果が出るまでに時間がかかる分野では、「短期間での効果がない」と感じて挫折するケースが多いです。

あくまで、短期的な結果にとらわれず、長期的な視点で取り組むことが重要です。

日々、「少しでも成長できているか」「何ができるようになったか」を振り返ると、小さな進歩でも確認でき、それがやる気につながります。

フィードバックが不足していると挫折しやすい

行動を継続するためには、進捗や成果を定期的に見直し、改善していくことが大切です。

フィードバックが不足していると、「何が問題だったのか」や「どこを改善すべきか」が分からず、同じミスを繰り返してしまいます。

たとえば、学習の進捗やトレーニングの成果を記録し、定期的に見直すことで「この方法はうまくいっている」「次回はここを改善しよう」と行動を調整することができます。

フィードバックの機会を持つことで、次への改善策が見え、結果的に行動を続けやすくなります。

5.自己理解と周囲のサポート不足で失敗するパターン

行動を続けるには、自分の性格や行動パターンを理解し、周囲からのサポートを得ることがとても大切です。

自分の性格に合わない方法で計画を立てたり、周囲からの支援が不足していると、挫折しやすくなります。

自己理解と周囲のサポートを意識することで、行動を持続しやすい環境を作ることができます。

自己認識不足による現実とのギャップ

自分の性格や行動のパターンを正しく理解していないと、現実に合わない無理な計画を立ててしまうこともあります。

たとえば、夜型の人が早朝に運動する習慣を作ろうとすると、長続きしません。

この場合、運動習慣よりも朝型の習慣にすることの方が先決ですよね。

また、外向的な性格の人が一人で家での作業を続けようとしても、孤独感から挫折しやすくなる場合があります。

自分の性格や行動傾向を踏まえ、それに合った方法を選ぶことが、無理なく行動を続けるポイントです。

周囲のサポートが不足している

行動を続けるには、周囲のサポートも大きな助けになります。

たとえば、禁煙やダイエットを一人で始めると、つい自分に甘くなってしまい、挫折しやすくなることがあります。

しかし、家族や友人の協力があると、お互いに励まし合ったり情報を共有したりできるため、続けるためのモチベーションが高まります。

また、専門的なアドバイスが必要な場合は、コーチやカウンセラーなどの専門家に相談することも効果的です。

まとめ

行動を続けるためには、何が失敗の原因になりやすいのかを理解し、その対策を考えておくことが大切です。

以下は、行動継続の障害となる5つのポイントと、それぞれの対策についてのまとめです。

行動継続を妨げる5つのポイント
  1.  計画に問題がある:無理な計画や曖昧なゴールがあると、やる気が失われやすくなります。現実的な目標を設定し、まずはひとつのことに集中して取り組みましょう。
  2. 状況への柔軟な対応が不足している:予期せぬ予定や環境の変化に対応できないと、行動が途切れる原因になります。イレギュラー時の代替案や集中できる環境づくりを考えておきましょう。
  3. 精神面や感情の影響が大きい:義務感やモチベーションの波に左右されると、行動が続きにくくなります。行動をルーチン化し、感情に依存せずに取り組めるようにしましょう。
  4. 成長や成果への認識が不足している:短期間で成果が出ないと諦めてしまうことがあります。日々の小さな成長を振り返り、フィードバックを通して改善しながら進めると良いです。
  5. 自己理解と周囲のサポート不足:自分に合わない方法や周囲からの支援がないと、継続が難しくなります。自分の性格や行動パターンに合った計画を立て、サポートが得られる環境を作りましょう。

これらの失敗要因と対策を知り、行動を続けやすい環境や習慣を作っていくことで、目標に向かって一歩ずつ進めるようになります。

「行動の継続」は、意識的に改善することで必ず近づける目標です。

上記の例を参考にしながら、「もし失敗するとしたら何が原因かな?」と自分に問いかけてみて、何かひとつでも想定して対策してみてください。

P.S.私の失敗パターンとその後の対応

ここでは、私が実際に陥った失敗パターンを2つ紹介します。

失敗パターン①:

「このブログの記事を10月中に50記事揃えて、年末には200記事ぐらいは作っちゃおう」

20記事からスタートして、毎日1記事投稿を続ければ達成できるだろうとは思っていたのだけど、気づけば10月の下旬。

実績はこの記事を入れて40記事という状態です。

作業時間を確認すると、1日8時間かけて1記事できるかどうかのペースが続いています。

1記事8時間と考えて、160記事書くには1280時間。

つまり約53日分作業すれば達成できる計算です。

最終的には読者が見やすいように視認性にも力を入れていきたいし、より内容が入ってくるようにYouTubeなどを用いて解説した動画とか載せてみたいし――。

このブログに紐づいてやりたいことは挙げたらきりがないけれど‥‥‥うん、ギリギリいけるかな!(やけくそ)

ただ、この状態でやみくもに進むと、失敗が目に見えています。

この時とった対処法:負担軽減と目標量の下方修正

「3時間で記事が完成する仕組みづくり」と「12月末までに合計で100記事を達成する」に切り替えました。

私の失敗パターン②:急な体調不良

たまたま遊びに来ていた姪っ子の手足口病がうつってしまって、数日間体調不良を引きずってしまったことがあります。

このとき、今まで順調だった作業や習慣がすべて止まってしまい、特に手足の痛み等でウォーキングができず、習慣づいていたウォーキングをしなくなってしまった経験があります。

2か月以上継続していた習慣でさえ、このような事態になるぐらいですので、「失敗パターン」はある程度想定して対策することは必須と言えます。

このときの対処法:再び小さく習慣作りと体調不良時のルール作り

体調不良のときは、やすむことに集中する前提で、スケジュールにゆとりを持たせることにしました。

加えて、「体調が良くなった時に頑張らなくてもやれる量のタスクを事前に決めることにしました。」

毎日1万歩を毎日2500歩に切り替えました。(朝の散歩程度で達成できる量、歩くことが多い日であれば、普段の生活でも達成できる量にしている)

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