働いているのに、お金が足りないと感じる瞬間ってありませんか?
毎月の生活費を見たり、ちょっとした贅沢をするたびに「もう少し収入があったらな――」と思うことってありますよね。
給料が増えない、生活費が厳しい――その原因のひとつが「無意識の浪費」です。
この記事では、勤務に関連する時間を含めて導き出したあなたの「真の時給」を軸として、お金と時間の使い方を見直す方法を解説します。
ぜひ最後まで読み進めて、自分自身の時間とお金の使い方を見直し、より豊かな毎日を目指してみてください。
お金が足りない原因は「無意識の浪費」
「今からあなたの年収を時給換算しましょう」なんて言われると、素直に労働時間を割って答えを導く人が多いのではないでしょうか?
実は、これこそ罠――仕事に関連した時間の使い方を明確にして計算をし直すことで、実際はあなたが思っているより安い時給で働いていることに気づくはずです。
――どういうこと?って思いましたよね。
その答えは、これから紹介する時給換算の仕方を理解すれば自ずと分かるはずです。
「お金について真剣に考えるきっかけ」となる重要な取り組みですので、ぜひ行っていってくださいね。
時給換算の具体例と計算式について
まずは、現状把握のために、時給換算してみましょう。
あなたの状況に当てはめてほしいのですが、ここでは以下の条件で時給換算をしてみます。
①休暇:245日(週休2日+祝日・お盆・年末年始の休暇あり)
②労働時間:1日あたり8時間
③通勤・仕事の準備時間:1日あたり2時間
④年収(手取り):310万円
この場合の労働時間は以下のようになります。
a.年間労働時間:1,960時間(245日×8時間)
b.年間通勤時間・仕事の準備時間:490時間(245日×2時間)
c.実質の労働時間:2,450時間(a+b)
このデータを基に時給を計算すると、この人の時給は約1,582円(310万÷1960時間)、通勤時間などを入れた実質の時給は約1,265円(310万÷2450時間)になります。
仕事に費やしている時間は働いている時間だけなのか?
今回、時給換算する際に通勤時間と仕事に対する準備時間も加えて時給換算してみました。
住んでいるところと勤務地が離れていたら、片道30分くらいかかることって普通にありますよね。
ただの移動時間でも、仕事のために使っている時間である以上、労働時間としてカウントすべきです。
他にも、仕事のための準備――仕事のためにスーツに着替えたり、仕事がスムーズに始められるように下準備したり――このあたりも賃金が発生していない労働時間と言えます。
働くためにどれほどの時間を費やしているのか――そのあたりも踏まえて考えると、労働収入の見方が大きく変わってくるのではないでしょうか。
お金と時間の価値を最大化するための具体的なコツ
お金に困る多くの原因が、無意識に行っている浪費です。
- 「セールだから」「ストレス解消になるから」といった理由で、必要のないものを衝動買いしてしまう
- コンビニでのちょっとした買い物
- 使いこなせていないサブスクリプションサービス
仮に、浪費、あなたが満足する価値を得ていれば、それほど不満は起こらないはずです。
お金に困っていて、お金に対する不満があるのであれば、間違いなく対等なサービスの交換が成立していないので、お金の使い方について見直しがいるかもしれません。
時間が節約できる買い物のヒント
何かを買う際に、「どれだけの時間や労力を節約できるか」を判断基準にしてみましょう。
最新の家電やデジタルツールに投資することで、家事の手間が減り、その分の時間を他の時間に充てることもできます。
その結果、家事に追われる時間が減り、趣味や仕事、家族との時間などに使えるため、「価値がある」と考えられるのです。
ちなみに、物に限らず、家事代行のようなサービスや学び・自己投資などにもこの条件は該当します。
例えば、週2回1時間掃除に費やす人がいたとしましょう。
この場合、「年間約104時間(52週×2時間)掃除に費やす計算」になります。
年間で104時間の節約ができるとすれば、13万1560円分の労働(1265円×104時間)をしていることと同じです。
この金額なのですが、自動掃除機(ルンバ)を買うには十分すぎる金額です。
もちろん、床以外の掃除をする必要もあるので単純な判断ができない点はありますが、時間短縮のことを考えれば、長期的な視点で「ルンバを買う価値がある」と判断できそうです。
このように、「価格」ではなく「時間」という観点で考えると、物やサービスを購入する判断材料として役立ちます。
無駄遣いを防ぐために「時給と価値」を天秤にかける
何気なく買っている物やサービスについて、「仕事で稼いだ対価」という目線で考えたことはありますか?
何かを買うときに、「時給を軸にして比較すること」で、浪費の防止につながります。
例えば、時給が1265円のAさんが、毎日コンビニで1本160円のジュースを買ったとしたら、1か月で約4800円(約4時間分の労働)を消費することになります。
この場合、「コンビニで手の便利さ」と「4時間分の労働」との価値が合わなければ、おそらく「値段が安いスーパーで買う」か「買わない」かのどちらかの選択をとるはずです。
このように、物の価値を単なる金額ではなく「自分の時間を犠牲にして労働して得た対価」として捉えることで、購入に対してより慎重になるでしょう。
「これを買うためにどれだけの時間働かなければならないのか」と考えることを癖づけることで、物の価値を適切に判断できるようになるでしょう。
「自己投資は価値がある」という考えと相まって、関連する高額商品を購入してしまう話をよく聞きます。
高額商品を検討している方はとくに、今回の記事と合わせてこちらの記事も読んでみてくださいね。
【参考記事】
時間の価値を理解すれば時間の使い方が変わる
時給を計算することで、「時間の価値」がより明確になります。
時給を少しでも高めるために、ちょっとした隙間時間を自己投資の時間に充てたり、時間の価値に似合わない行動(SNSを眺めるなど)を減らそうとするようになるでしょう。
例えば、通勤中にオーディオブックやポッドキャストを聞いて知識を増やしたり、語学学習をしたりすることで、ただの移動時間が「自己投資の時間」へ変わります。
聞き流しだけでは記憶に定着しないため、オーディオブックで聞いた内容を復習する時間をなるべく確保しましょう。
時給思考を取り入れる際の注意点とバランスの重要性
労働時間が日々の大半を占める中で、自由時間にどのような価値を生み出すかは、人生全体の充実度を左右します。
その上で、時給思考に傾倒してしまうと「大事なもの」を失ってしまうリスクもあります。
たとえば、趣味や家族との時間に投資することで得られる喜びや、健康を維持するための運動やリフレッシュ時間も、金銭的な価値では測れない「時間の投資」と言えます。
例えば、良好な人間関係や健康、自由は幸福感を得るための要素になります。
時給思考にとらわれすぎて、人間関係や健康をないがしろにして、仕事か寝るかの日々を送る生活が「果たして人生の豊かさにつながるのか」については深く考える必要があります。
経済的な安定も幸福感を得る要素ではあるので、ある程度はこの考え方は必要ではありますが、「何事もバランスが大事である」ということを忘れないようにしてくださいね。
まとめ
今回の記事では、「時給換算」を通じてお金と時間の使い方を見直す方法を紹介しました。
という視点を取り入れることで、見えなかった無駄な支出や時間の浪費に気づくことができます。
ここでは、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 無駄遣いを把握して減らす:衝動買いや、あまり使っていないサブスクリプションなど、無駄な支出を把握して減らしてみる。
- 時給を基準に価値判断を行う:物やサービスを購入する際に、「自分の時給に見合う価値があるか」を考えてみる。
- 時給換算で時間の使い方を見直し、浪費を防ぐ:お金の無駄を防ぐだけでなく、通勤時間や隙間時間を有効に活用するための手がかりとなる。
時間の価値を理解することは、物やサービスの価値判断を適切にするだけでなく、より充実した人生を築くために重要です。
まずは以下の方法を試してみましょう。
- 自分の年収を計算し、時給を割り出す。
- 1週間の行動を記録し、時給に見合わない浪費や無駄な時間を把握する。
- 無駄を減らすための目標を立て、進捗を記録する。
あなたの貴重な時間で得たお金をどのように使うかはあなた次第です。
この記事を通じて、気づかなかった無駄に気づき、自分の時間とお金の使い方を見直すきっかけになれば幸いです。
それでは、最後までありがとうございました。