周りでの会話、視線、出来事など、「自分のことかな?」と気にしてしまうことってありますよね。
実際にそのように思い込んで反応した結果、自分とは全く関係がない内容で恥をかいてしまった――そのような経験はありませんか?
今回のテーマは「なんでも自分のことのように思えてしまう心理」についてです。
この心理に陥ると、日常が不安で絶えないものになってしまいます。
この記事では、「何でも自分のことのように思えてしまう人の特徴」に触れつつ、「どのように対処すればよいのか」についての処方箋を2つ紹介します。
では、本編へどうぞ。
周りを過剰に気にしてしまうことによる弊害
――どうしても周りの目が気になってしまう。
大半の人にとって、周りの人は気になる存在――周りの人に嫌われないように、やりたくないことでも我慢してやってしまうこともありますよね。
周りを気にしすぎる弊害として、大きく分けると2つあります。
- 行動が他人軸になる
- 不安になりやすくなる
常に見られているような感覚があり、周りと自分を気にしてしまうような状態です。
「変に思われていないかな――」と不安が絶えない生活になりがちになります。
言われないと気づかないことにも気づく人は、もしかすると周りを過剰に気にしてしまっているかもしれません。
周りを過剰に気にしてしまう人が考えがちなこと
いくつか考えられる状況を例として記しています。
あなたは、以下の状況に直面したとき、どのように思うことが多いですか?
パターン1:会議のプレゼン中にAさんが退屈そうにあくびをしていた
――私の話がつまらないのかな?
もしかすると寝不足なだけかもしれませんし、会議自体が退屈なだけという可能性もありますよね。
相手の「反応」に対して、自分とひもづけてしまう傾向があれば要注意です。
パターン2:約束をドタキャン
――本当は私と会いたくなかったのかな
――私はその人に嫌われているのかな
もしかすると、急に体調を崩してしまったかもしれませんし、家族が危篤状態になって予定をキャンセルせざるを得ない状況になった可能性もありますよね。
相手との間に起きた「状況」に対して、自分とひもづけてしまう傾向があれば要注意です。
「体調が悪かったのかな?また日を改めて誘ってみようか」と思うぐらいであれば、周りを気にしすぎない良い状態でしょう。
私の経験談1:オンライン会議にて
とある先輩と、日時を指定してオンライン会議を行いました。
実際のところ、当日予定時間10分前にログインしたのですが、相手の第一声は「いやー、ドタキャンをされたかと思った」という言葉でした。
当日一回も連絡を入れていなかったのはこちらの配慮不足だったかもしれませんが、その言葉に私は少し驚きました。
「自分が思っていた恐れに対して、相手側は考えてすらいなかった」ということも意外とあります。
パターン3:すれ違った人に笑われた
――私の格好、変だったかな?
――私何かおかしな行動をしていたかな?
もしかしたらその人にとって何か楽しいことがあっただけかもしれません。
私もときどきYouTubeを見ながら吹き出しそうになることもあります。
知り合いでもない「無関係な相手の反応」に対して、自分とひもづけてしまう傾向があれば要注意です。
すれ違った人に笑われて「何か楽しいことでもあったのかな」と思うぐらいであれば、周りを気にしすぎない良い状態でしょう。
周りを過剰に気にしないための考え方
気にしすぎると不安が募り、うまく自分を出せなくなります。
本当にやりたいことがあっても、「親に言われたから」「周りがそうだから」と行動を遠慮してしまうでしょう。
まずは、「周りの人は、案外自分へ意識を向けていないこと」を認識しましょう。
作業中に話を振られたときに、「今の話どう思う?」と聞かれて困った経験はありませんか?
- 仕事:仕事内容に集中していて、自分の方へ意識は向かっていない
- 友人との会話:本人そのものより話の内容に意識は向かっている
- テレビの視聴中:テレビの中の人や内容に意識は向かっている
案外、その人の意識は別に向かっていることの方が多いのかもしれません。
私の経験談2:スーツのボタン掛け違い事件
私に起きた最近の出来事です。
仕事の移動中に少し暑くなったので上着を脱いだ私。
そのあと取引先に着いて再びスーツを着用したのですが、上着のボタンをつけ間違えてそのまま面会することに。
ただ、仕事を忙しそうにこなしている彼らは、誰もその不自然さに気付いていませんでした。
気付かれないうちにこっそりとボタンを正常な位置へ――あえて言わなかった人もいたかもしれませんが、忙しいと他人の細かいところまで見る余裕がないのです。
終わりに
今回は「何でも自分のことのように思えてしまう人の特徴」と「周りを気にしすぎないための考え方」を紹介しました。
- 会議中相手が退屈そうにしていたときに、自分の話がつまらないと最初に思う
- 約束をドタキャンをされたときに、自分と会いたくないからだと最初に思う
- すれ違ったときに、自分が笑われたと最初に思う
★「案外自分への意識はあまりいっていないこと」を認識するところからはじめる。
P.S.後語り
私の同僚に、周りで起きていることに敏感に反応する人がいます。
気にしすぎるあまり、自分が気にする必要がないネガティブ情報を仕入れてきて、頭で巡らせた不安や悩みを私や別の人に話してくるのです。
彼の頭の中は不安な情報でぐるぐる状態、誰かに話すことで安心を求めているのでしょう。
同じような悩みを何度も伝えてくるたびに同じように励ましています。
こればかりはこの負のループを彼自身で断ち切ることに期待するしかありません。
こういうときに改めてこの言葉が思い浮かびます。
「自分の問題を解決できるのは、最終的にはやはり自分」なのだと。
某小説に登場するアロハおじさんの言葉は的を得ています。
「人は一人で勝手に助かるだけさ」ってね。
では、良き日常でありますように!