見た目が重要だと分かっていても、「なぜ仕事に影響するのか」について深く考える機会は少ないですよね。
――って、ちょっと待ってください。
「私には見た目に自信がないから」とこのページを閉じようとしていませんでしたか?
確かに、周囲からの信頼には「第一印象の影響」は大きく、見た目が整っている人が優位であるのは間違いないでしょう。
一方で、「見た目が整っている人」という意味を根本的に勘違いしている人が多いのも事実です。
この記事では、見た目を磨くことで得られる効果や、具体的な改善方法を心理学的なエビデンスを基に詳しく解説していきます。
職場でなぜかいつも評価が高い同僚や上司に共通していること
職場で、なぜかいつも評価が高い同僚や、自然とリーダーシップを発揮している上司――彼らには「見た目が整っている」という共通点があります。
私たちは無意識のうちに、他人の見た目や態度に影響を受けて判断を下しています。
これには心理学的な根拠があり、見た目を意識することであなた自身の評価や仕事のパフォーマンスが劇的に変わることもあります。
ここから紹介することは、すべて「誰でもできて、見た目を簡単に改善できること」です。
下記の3つの心理的観点を基に、具体的にあなたがとった方が良い行動について解説していきますね。
- 見た目とハロー効果
- 第一印象
- 非言語コミュニケーション
ハロー効果の重要ポイントと活用方法
ハロー効果(=Halo Effect)とは、ある人の目立つ特徴が、その人全体の印象に大きな影響を与える心理現象のことです。
服装が整っているなどの「清潔感があふれるような人」や「状況に応じて適切な態度を示せる人」などへ「信頼できる」「能力が高い」などの良い印象を抱かせる効果があります。
※「Nisbett & Wilson (1977)」の研究:見た目や声のトーンが人々の印象に大きく影響を与えることを証明
※「Ashforth & Humphrey(1995)」の研究では、清潔感や外見の整え方が、職場での評価やパフォーマンスに大きな影響を与えることを確認
※Willis & Todorov (2006)の研究では、わずか100ミリ秒(0.1秒)第一印象が形成され、その後の相手の印象にも強く影響を与えることを確認
ハロー効果をビジネスシーンで応用する方法
初対面の人に合う可能性がある場合には、「清潔感があふれるような人」や「状況に応じて適切な態度を示せる」ように、外見的・内面的要素を磨くことが大切です。
「第一印象は3秒で決まる」という研究結果もあるそうです。
この短時間で決まった印象を覆すのは至難の業であり、その後の関係に多大な影響を与えると言われています。
特に、清潔感があることは、見た目を磨く上で最も基本的かつ重要な要素ではありますので、まずは「状況に適した服装や身だしなみ・髪型」を意識しましょう。
1.見た目を整える
例えば、次のようなことです。
- 毎日アイロンがけされた服を着る
- 髪を整える
- 身だしなみを整える
- 整理整頓をする
「『細かな見た目の配慮』が相手に安心感を与えることにつながる」という前提で上記のことをまずは押さえておきましょう。
もし足りない情報や経験があったら――そこからが学び(勉強)です。
表情や態度、言葉に注目する
見た目はばっちりという方は、「表情や態度、言葉」に焦点を当てましょう。
- 好印象を与える笑顔
- 落ち着いた態度
- 自己紹介の第一声
自信・パフォーマンスと見た目には相関関係がある
――自分の顔に自信がない
冒頭でそう思った方に朗報です。
見た目を磨くことは「他者に良い印象を与える」だけでなく、あなたの自信にもつながります。
ここまでのステップを律儀に行動したあなたは、整った外見や自己管理を実感することで、自己肯定感の高まりを感じているはずです。
この自己肯定感が、自信や仕事のパフォーマンスにも直結します。
「ドレス・フォー・サクセス(Dress for Success)」という言葉を聞いたことがありますか?
服装は、あなたの印象やパフォーマンスにも影響を与えるため、適切な服装を選ぶことで「集中力や生産性の向上」が期待できます。
- 状況に応じた服装の意識(プレゼンや交渉の場では少しフォーマルな服装を着るなど)
- (上記を前提として)自分に似合う服装・アクセサリーを選ぶ
- 定期的に自己メンテナンスをする(ヘアカット、スキンケアなど)
上記の意識を習慣づけることができれば、「自信やパフォーマンスの向上」という副産物も手に入れられるでしょう。
※Bogaert & McCreary (2011)による研究:外見に対する自己評価が高い人ほど、仕事においても自信を持ち、積極的に行動する傾向が強いことを証明
※Adam & Galinsky (2012)の研究:フォーマルな服装をすると自分の役割をより意識するようになり、重要な決断を下す際の自信や判断力が向上することを確認
メラビアンの法則:非言語コミュニケーションを磨く
最後に、ビジネスに携わる人なら一度は耳にしたことがあるであろう、「メラビアンの法則」についてお話します。
人はコミュニケーションを取る際に、視覚や聴覚の情報のような「非言語的な要素」を優先していると言われています。
具体的には、表情や身振り、視線などが関係してきます。
実際、私たちが他者に与える印象の約55%が視覚情報――すなわち、見た目やボディランゲージによって印象を判断するとされています。
ちなみに、残りの38%が声などの聴覚情報であり、言葉のような言語情報はわずか7%しか印象の判断に影響を及ぼすことができないとされています。
※Mehrabian(1967)の研究では、コミュニケーションの中で非言語的な要素の重要性(視覚・聴覚情報)が示された。
第一印象で仕事の評価が変わる!見た目を磨いて信頼を勝ち取る方法 まとめ
- ハロー効果:第一印象があなたの全体の評価に影響を与える。見た目や態度が良い人は「信頼できる」「有能」と思われやすい。
- 清潔感の重要性:整った見た目や清潔感は、あなたの自己管理能力や信頼性を示すための基本。
- 第一印象の力:人はわずか数秒で第一印象を形成し、それが後の評価に強く影響を与えるため、見た目を整えることが重要。
- 見た目と自信の相関:整った見た目は自信につながり、自己効力感を高めることで仕事のパフォーマンスが向上する。
- 服装の選び方:ビジネスシーンに合わせた服装選びは、自己評価や相手の評価に影響し、重要な決断時の自信にもつながる。
- 非言語コミュニケーション:表情や姿勢などのボディランゲージが、コミュニケーションの約55%を占め、相手に与える印象を大きく左右する。
「見た目を磨くこと」は、仕事に限らず人生を豊かにするために心がける重要ポイントです。
ハロー効果について理解して、相手に好印象や信頼を築くためにも、今回紹介した要素の中でも見た目を磨くことから始めてみてください。
これらの要素を意識することで、日常の仕事に大きな変化が生まれ、自信と成長が循環する人生を築くことができるようになるでしょう。
今日からでも実践できることもたくさんありますので、まずは「見た目」を意識して、あなたのビジネスや人生に役立ててください。
それでは、これからの人生が良きものでありますように