あなたは「恋に落ちやすい人」について、どのようなイメージがあるでしょうか?
感情豊かな人が多いため「映画や小説のようなロマンチックな恋愛」を求める傾向がありかもしれませんね。
このような人は身近にいるかもしれませんし、あなた自身にその傾向があるかもしれません。
しかし、これらの裏側には「ある心理」が隠れていることもあります。
彼らは、恋愛を通じて自己価値を確認しようとし、その結果として頻繁に恋愛関係を変える傾向にあるのです。
この記事では、「恋に落ちやすい人の心理的な特徴」にどのような背景があるかを探っていきます。
- 自己評価が低い
- 安心感を求める
記事の後半では、上記のキーワードについて改善する方法についても触れていきます。
恋に落ちやすい心理に潜む背景とは
恋に落ちやすい人ほど、「自己評価を低く見積もる傾向」と「安心感を求める傾向」があります。
自己評価の低さが恋に落ちやすい人の心理をつくり出す。
自己評価が低い人ほど他人と比べる傾向があります。
そもそも、「自分が普通だと安心したい」という心理から他人と比べる行動をとっているわけですが、自己評価が低い人ほど自分の短所に注目して比較してしまいます。
「自分にはないもの」に注目してしまうからこそ、他者がより魅力的に見えてしまうのです。
心理学的見地からの洞察
心理学者エリーン・ウォルスターによる実験は、自己評価と恋愛行動の関連性を明確に示しています。
この実験の結果は、自己評価が恋愛における行動や選択に深く影響を与えることを示しています。
「テスト結果」という外部要因が、自己評価にどのように影響するかを実験した。
- 女子学生に知能テストを受けさせ、テスト結果に関係なく良い結果と悪い結果をランダムに渡した。
- テスト前に若い男性と接触させた上で、テスト後に女子学生に男性の印象を聞いた。(接触内容は15分ほどの自己紹介とデートの誘い)
- 良い結果を手渡された女子学生はその男性に対して平均的な印象をもち、悪い結果を手渡された女子学生は逆に好印象を抱いた。
★ 外部要因が自己評価に影響を与える効果があることを示している。
安心感を得るために恋に落ちやすい人の心理をつくり出す
また、自己評価の低さから生じる「不安」を和らげるために、外部からの承認を得ることで安心感を得ようとします。
今回取り上げている「恋に落ちやすい人」に関しても例外ではなく、「自分が愛されていると感じる」ことで安心感を満たしています。
とはいえ、安心感が外部に依存していることで、恋愛関係が終わってしまうと寂しさや不安感に襲われるのは必然です。
そのため、恋に落ちやすい人ほど「失恋したらすぐに恋人作る傾向」があります。
一時的な解決策としては機能するかもしれませんが、安心感を恋人に依存したままでは恋愛依存のサイクルを繰り返すことになりかねません。
「相互理解があり、ずっと安心感を満たしてくれるようなパートナー」に出会うことが理想ではありますが、相手に依存するような状態が果たして健全なのでしょうか?
恋に落ちやすい心理状況を改善するために
恋に落ちやすい心理状況を改善するために、「自己評価を高める方法」と「安心感を自分で見つける方法」を紹介します。
この方法を実践することで、健全な人間関係が築けるようになります。
では、具体的にどうすればよいのでしょうか?
自己評価を高める方法
自己評価を高める方法について、3つ提案します。
①小さな成功を見つける
毎日の生活の中で小さな成果や成功を見つけるところから始めましょう。
成果内容を日記につけてみる
- 期限内に仕事を終えられた
- 健康的な食事を選んだ
- 腹筋を1回できた
成果内容は何でも構いませんので、今日できたことを認識した上で「よく頑張ったね」などと自分を褒めてみましょう。
②ネガティブ思考を取り除く
無理にポジティブ思考をするほど、心の中の自分から反発されて、むしろ自分を傷つけてしまうような結果につながることもあります。
ポジティブ思考ではなく、ネガティブ思考にならないことに対して焦点を当てていきましょう。
- ネガティブな考えを紙に書き出す
STEP1:ネガティブな感情や思考をひたすら書き出す。
「ぐるぐる思考」という言葉があるように、同じような考えが頭の中から離れなくなってしまうので、紙に書き出してその思考を手放しましょう。
STEP2:ネガティブな感情や思考を基に、ポジティブな面を見つけてみる
ネガティブを認識してポジティブな面に目を向けるためのトレーニングです。
物事には必ず陰と陽の側面があります。あなたがネガティブに思っているメリットというのも必ず存在していますので、そこを挙げてみて下さい。
③自分の価値を理解する
自己評価が低くなる根底には、自分に対する認識不足が見え隠れします。
自分の価値の認識があやふやだと、周りと比較したときに劣等感を抱きやすくなり、自己評価を下げる原因となりかねません。
まずは自分の強み、弱み、価値観、目標について定期的に考える習慣をみにつけていきましょう。
- 内省する時間を設ける
内省する=自分の考えや行動などを深くかえりみること
一日の終わりに数分間をかけて自分の感情や行動を振り返ってみましょう。
その背後にある動機や感情を理解しようとすることが自分の価値を知るための第一歩です。
安心感を自分で見つける方法
安心感を自分で見つける方法について、4つ提案します。
①自信をつける
自分の価値を明確にして自信をつけることが大事です。
- 自分の成功体験や長所を日記やメモ帳に記録する
日頃から自分の成功体験や長所を日記やメモ帳に書いておきましょう。
気分が落ちたときに成功体験や長所を書いた日記やメモ帳を見返すことで、自信を取り戻すきっかけを作れます。
②一人で楽しめる趣味を見つける
★一人で楽しめる趣味を見つけることで、
- 絵を描く、本を読む、ランニングをするなど――一人で完結できるような趣味を作る
自分軸で行動できる趣味が1つあるだけでも、自分の空間を作り出せるので、安心感につなげられます。
③瞑想(マインドフルネス)の実践
瞑想(マインドフルネス)を実践することで、心に落ちつきを与えられます。
- 瞑想をする習慣を作ってみる
ストレスや不安を軽減できて、内面の心理状態の安定へつなげられます。
④ポジティブに考える習慣作りをする
不安を感じる根本的な原因は、ネガティブなことばかりを意識しているからです。
「人は小さな心配事や不運でさえ、大きな問題だと感じてしまう生き物だ」という前提を踏まえた上で、ポジティブに考える習慣作りは重要です。
(とはいえ、簡単な内容ではありませんので、上記の3つから取り組むことをオススメします。)
- その日起きたネガティブな出来事を書き出すことを書き出して、その出来事に対するプラス面を考えてみる
現実に起きる出来事について、ほぼ共通してプラス面とマイナス面の両側面を持っています。
このワークを通じて、「出来事に対しる捉え方次第でポジティブにもネガティブにもなること」を少しずつ認識していきましょう。
恋に落ちやすい人の心理について まとめ
今回の記事では、「恋に落ちやすい人々の心理的特徴」と「改善方法」についてまとめました。
- ロマンチックな恋愛への憧れがある:映画や小説にあるようなロマンチックな恋愛を理想とし、現実とフィクションとのギャップに魅了される傾向がある
- 自己評価が低い:自己評価が低いことで他者が魅力的見えるため、結果的に恋に落ちやすくなってしまう
- 安心感を求める:自己評価が低いことで不安感を抱きやすくなる。恋愛をすることで安心感を外部から得ようとする傾向がみられる(安心感を外部に依存しているため、恋愛依存のサイクルに陥りがち)
★恋に落ちやすい心理状況を改善するために、「自己評価を高めること」と「安心感を自分で見つけること」に関する行動をしてみる。
自己評価を高めるために――
- 小さな成功を見つける
- ネガティブ思考を取り除く
- 自分の価値を理解する
安心感を自分で見つけるために――
- 自信をつける
- 一人で楽しめる趣味を見つける
- 瞑想(マインドフルネス)の実践
- ポジティブに考える習慣作りをする
恋に落ちやすい人々の心理は、ロマンチックな恋愛への憧れや自己評価の低さ、安心感を求める心理から生まれます。
これらの傾向は、しばしば他人との比較や外部からの承認を求める行動につながることがあり、結果的に恋愛依存のサイクルを生み出すことがあります。
一方で、「自己評価を高める方法」や「安心感を自分で見つける方法」を実践することで、より健全な人間関係を築くことができます。
この記事を通じて、恋に落ちやすい心理について理解し、自己成長に向けた一歩を踏み出しましょう。
それでは良き日常でありますように!