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プロ野球の球団再編案が再燃 2020年時点各球団経営状況まとめ

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新型コロナウイルスの影響は各業界に波及しており、プロ野球界も例外ではありません。

今年度の売り上げが8割減少しているとのことで、球団の経営は大丈夫なのか心配される方もいらっしゃると思います。

今回は、昨年のデータを元に球団の経営状況が現在どのような形なのか考察しつつ、球団再編の可能性も含めてまとめます。

 

 

プロ野球界もコロナの影響で8割売り上げ減少

 

新型コロナ流行の影響で、各球団の経営は疲弊している。無観客に始まり、最近まで5000人までだった入場者数制限も追い打ち。入場料や物販など来場者関連の収入に大きな痛手を被った。

このセ球団は1試合平均で昨季1億円弱だった来場に伴う売り上げが、上限5000人の時期は8割以上減の約1500万円にまで落ちた。一方で体温を測る機器や消毒液の手配で支出はかさむ。「どうしても足が出る。厳しい」と幹部。試合を開催するたびに赤字は膨らんだ。

引用元:YAHOOニュース(時事通信)~コロナで売り上げ8割減の現実 今後の客離れを懸念―プロ野球~

 

試合開催にあたってチケットの売り上げがそのまま利益になるわけではありません。

記事にもあるように、コロナ対策の為の支出もあれば、試合開催の為に必要な支出も多くあります。

選手や球団職員にも給料を支払う必要があります。

売り上げが8割落ちてしまうとなると球団の経営も一気に苦しくなることは必然です。

 

プロ野球の球団再編問題が再浮上、各球団の経営状況とは

 

新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な不況で、球界再編が再燃――。発端は、オリックス・バファローズが阪神タイガースに球団保有権を売却し、球団を合併する構想だ。

~中略~

右肩上がりの経済なら球団売却も可能だが、コロナ禍で各企業とも財政が悪化。黒字が見込めないプロ野球に触手を伸ばす企業はない。そこで浮上しているのが、球団の合併。要は“手仕舞い”

観客数の制限も痛手ですが、スポンサー収入も見渡せず、球団経営はいよいよ険しい。関東でもヤクルト-ロッテ、西武-ロッテ、地域をまたいでヤクルト-中日の合併話が再検討され始めました。

引用元:(週刊実話)~阪神・オリックス合併案 コロナ不況「球界再編」~より

 

記事のように、経営状況の悪化により、2004年のような球団再編問題が再浮上しています。

昨年の時点でギリギリの経営だった場合、今年のコロナの影響が致命傷となる可能性もあり得ます。

2004年には近鉄が球団を売却し、1リーグ制への再編問題に発展した経緯もあります。

この時は、楽天が球団を新設したことにより事なきを得ましたが、仮にどこかの球団が経営できない状態となってしまうと同じような混乱を招く可能性も否定できません。

 

2019年のプロ野球球団関連会社の決算は?

 

球団 決済末日 純利益 利益余剰金
オリックス野球クラブ(株) 2020/03/31 非公開 ▲800万
㈱DeNAベイスターズ 2019/12/31 15億2500万 47億5100万
(株)西武ライオンズ 2020/03/31 8億5284万 48億1998万
(株)千葉ロッテマリーンズ 2019/12/31 7億5536万 11億7303万
福岡ソフトバンクホークス(株) 2020/02/29 5億3700万 88億1200万
(株)広島東洋カープ 2019/12/31 4億8700万 87億1100万
(株)北海道日本ハムファイターズ 2019/12/31 4億7200万 89億8500万
(株)阪神タイガース 2020/03/31 3億8400万 89億1000万
(株)ヤクルト球団 2019/12/31 1億65万 1億7359万
(株)楽天野球団 2019/12/31 ▲7669万9千 ▲3670万9千

参照:官報決算データベースより、1万以下は切り捨て

※巨人・中日は非公開

 

広島以外は親会社がついている状態ですが、意外にも昨年までは多くの球団が黒字を確保している状態です。

 

安泰の球団

 

近年のパリーグ人気は素晴らしく、リーグ全体で盛り上げようという一体感がありますね。

かつては人気のセリーグ・実力のパリーグと言われていましたが、人気も逆転しそうな勢いです。

そのような背景もあり、パリーグのほとんどの球団で盤石な利益を出せています。

 

セリーグについても、全体的に見ると球団だけで経営を回せている状態で、意外なデータが揃いました。

 

ただし、今回のコロナの影響は全球団避けられない問題で、もしかすると全球団が赤字になる可能性もあります。

そのような中でもしばらくは安泰だろうという球団をまず挙げていきます。

 

 

日本ハム

 

 

こちらも球団経営が盤石となっているのでコロナでの打撃は受けるでしょうがほぼ問題ない球団です。

親会社も食品加工メーカーなので、コロナの影響も少ない企業だと言えます。

 

巨人

 

データが出ていないので何とも言えませんが、親会社が新聞メディアということもあるので、余程の事がない限り問題ないと思います。

巨人は今年、多くの戦力外を出す事を予告しています。

確かに戦力整理の意味合いもあるでしょうが、ある意味球団経営の方針転換の側面もあるとは思います。

データはないですが、会社の規模や経営スタイルを見ている限りにおいては盤石な球団だと考えます。

 

阪神

 

阪神についても、西武と同様に親会社が鉄道・ホテル・不動産等でコロナの影響をストレートに受けています。

とはいえ、セリーグ屈指の人気球団で球団経営も安定している為、すぐに何かの影響がでることはないでしょう。

むしろ、オリックスとの合併案がでているほどなので、これからも関西を代表する球団として君臨するでしょう。

 

広島

 

近年は3連覇も達成し、非常に人気のある球団で唯一親会社がついていません

万が一経営に支障がでれば致命傷を負う可能性がある球団ではありますが、とにかくここの球団は経営が非常に上手く過去40年以上赤字を出していません。

樽募金を通じて球場を作ったりと、地域からのバックアップが厚い球団でもありますね。

経営のうまさと親会社がない分他の影響を受けない点、地域のバックアップがしっかりしている点をふまえると、コロナ環境下では最強の球団とも言えます。

 

懸念材料があるとすれば、「年俸が出せない球団」のイメージがある広島ですが、選手に出している年俸が総額31億660万で意外にもセリーグ年俸3位の水準です。

今年チーム成績は低迷しており、人気が落ちてしまうと今は大丈夫でも今後に支障をきたす可能性はゼロとは言えません。

 

 

不安要素はあるが、経営に影響はでないであろう球団

 

親会社の状況や、球団の経営上の不安がある一方で、それでもコロナ環境でも生き抜けると思われる球団を挙げていきます。

 

ソフトバンク・楽天

 

大きな赤字を出してニュースとなった両球団の親会社。

球団経営が盤石なソフトバンクは余力がありますし、楽天の赤字も一時的な投資によるもので、スマホ事業等盤石な市場を確保できそうな企業ですので問題はないでしょう。

とはいえ、経営上負担と判断した場合に売却に動くケースもあるので、状況が今より大きく変わるとどうなるかは予想し辛いですね。

球団への力の入れようを考えると、簡単に球団を手放さないとは思いますが……。

 

中日

 

データがない以上何とも言えない点はありますが、地域に根強く展開している新聞メディアが親会社であるため、余程の事がない限り大丈夫ではないかと考えます。

観客動員数を見る限りだと、球団経営としては良くなさそうな印象が受けられます。

とはいえ、選手は可哀想でしたが、大幅なコストカットで経営状態が改善させた過去もあります。

落合さんだからこそできたことかもしれませんが、そのような点で言うと、経営面はしっかりしているのではないでしょうか。

 

DeNA

 

今年は2020年3月期に上場以来初めて通期赤字を出す等、本業のゲーム事業が不振の状態であることが分かりました。

ゲーム事業はヒット作が出なければリスクがあり、現に同じ業界のGREEはかなり低迷している状態です。

とはいえ、事業再編の動きもあり持ち直している点や球団経営も好調なため、余程の事がない限りは致命傷とまではいかないと考えられます。

現に球団経営として一番上手く行っているのがDeNAです。

 

状況次第では経営が成り立たなくなる可能性のある球団

 

オリックス

 

球団経営としては上手く行っていない状態です。

本業がコロナの影響を大きく受けている様子はなさそうなので、会社のやる気がある限りは大丈夫だと考えられていました。

(過去リーマンショック時も黒字を確保できている点、会社としてかなり強いです)

とはいえ、オリックスには阪神との合併案がでています

 

他球団にも言えることですが、あくまでビジネスであるため、経営が上手く行っていなければ事業を手放すことは普通にあり得る事です。

球団に固執して本業にまで影響がでるのであれば売却することも十分あり得るでしょう。

今回の球界再編の渦中にいる球団です。

 

ロッテ

 

ロッテは韓国のロッテグループに連なる企業で、全世界のグループ会社を合わせると6兆円を超えるような巨大グループです。

球団としてはパリーグの人気上昇と企業努力で最近徐々に経営が活気づいている状態ですが、依然として球界全体でみると動員数が少ない球団です。

韓国経済も結構マズイ状態なので、ロッテがコロナの打撃を受けているのであれば危ないでしょう。

 

とはいえ、今年は優勝争いを展開中のロッテなので、球団自体は盛り上がっていますね。

優勝して活気づけたいところです。

 

西武

 

親会社で一番打撃を受けている可能性が高いのが西武です。

インバウンド需要がほぼ消滅したデパート事業や鉄道事業と、コロナの影響をもろに受けた事業が揃っています。

球団経営は好調ではありましたが、それでも今年のコロナの影響は避けれないでしょう。

どれほどの規模で赤字になるかはまだ分かりませんが、もし仮に球団の経営がピンチになった場合に、親会社からの支援が見込めないとなると、このまま影響が長期化すると経営が危なくなるかもしれません。

 

ヤクルト

 

12球団の中でも余力がないと言えそうなのがヤクルトです。

昨年は黒字化でしたが、過去何年も赤字が続いていただけにコロナ下での球団経営は相当な痛手となったでしょう。

親会社の規模も他球団と比べると小さい為、赤字が膨らむと経営が厳しくなる可能性は十分あります。

 

 

プロ野球のコロナ不況口コミ

 

口コミA
口コミA
野球でこれならサッカーやバスケなんて終わるんじゃないの?

 

口コミB
口コミB
交流戦とかやってるのは1リーグ制にする前段階でファンに慣れてもらったり盛り上がるぞってみせつけるためだろ
コロナで早くなったけどそのうちやるつもりだっただろ

 

口コミC
口コミC
球団を増やそうとしてた話があるのに、減らしてしまうのね…‥。

 

プロ野球球団再編の話のまとめ・所感

 

昨年までだけでいうと、全体的に球団経営状況はむしろ良い状態だったと言えますが、コロナウイルスの影響で一気に窮地に立たされた形ですね。

シーズン初めは無観客試合でしたが、無観客試合を行うたびに1億円赤字がでるぐらいとのことで、正直な所今年は40年連続黒字の広島ですら赤字に転落するのではないかと考えています。

昨年の時点から厳しそうな球団もあるだけに、コロナウイルスが球団再編の動きに拍車をかけてしまいしたね。

 

とはいえ、渦中にあるオリックスの経営状況は、実は全球団の親会社と比べるとかなり好調です。

オリックスの観客動員数とか見ていると球団の経営としては厳しい状態でしょうが、オリックスが余程手放したいと思わない限りは考えづらいです。

ただ、経営者として採算が取れなければ手放す動きはあるとは思いますので、あり得なくない話でないというのが怖い所です。

 

いずれにしても、早くこのコロナの状況が改善するといいですね。

最近は入場制限も徐々に軽くなっていますので、後半の盛り返しに期待です。